内板によると野島鍾乳洞は、新生代新第三期中新生(約2000万年前)に属し、いわゆる神戸層群の岩屋累層で、カキ、フジツボ等が多く含まれる礫層である。規模は小さいが鍾乳洞としての条件は全て備えており、主洞の長さ250m、高さは平均1mで、高いところは5mに達するものもある。洞底の勾配約10分の1で、淡路では唯一この鍾乳洞だけで貴重な天然記念物である。昭和40年3月に津名高校地学部が発見したもので、兵庫県唯一の鍾乳洞である。
かなりの水量の水が地面の割れ目に吸い込まれていく。野島鍾乳洞の入口はいわゆるドリーネ。
1900万年前、後に日本海になる地溝帯が広がり始め、海水が浸入する。
1600万年前、日本列島は、いくつかの島に分かれて存在し、気候は熱帯に属し、現在の沖縄のように、海にはサンゴ礁があり、浅い海にはマングローブが生えていた。マングローブの落ち葉が散っている泥の上には、ビカリアというトゲトゲのある長さ10㎝ほどの円錐形の巻貝が這っている。その泥の中にはスタックヒルギシジミというハマグリほどあるお化けシジミが棲んでいる。ちょっと水深が深いところでは、パレオパラドキシアというカバのような哺乳類が泳いでいる。
パレオパラドキシアは体長は1.5~2.0mほどで、海浜でカバのように水辺を歩いたり、水中に潜ったりする生活をしていたと考えられている。福島県伊達市梁川町の広瀬川河床の梁川層で、1984年(昭和59年)8月21日に発見された梁川標本が有名。現在、福島県会津若松市の福島県立博物館に収蔵されている。
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