2016年9月6日火曜日

京田辺市水取鬼灯の里山の田んぼの生きもの探検隊

殿様蛙(トノサマガエル)、8月23日、コープ自然派京都の組合員さんが営んでいる里山の田んぼで、生きもの調査を行いました。88種類の生きものが見つかりました。

リス茜(リスアカネ)、リスは人命スイスのトンボ学者のフレドリッチ・リスに由来するもので、動物のリスとは関係ない。アカネ科のトンボの中でもっとも暗いところを好み。周囲が樹林で囲まれた閉鎖的な水辺を好む。開放的な平野で見ることはない。6月下旬ごろ羽化が始まり、遅い場合は11月下旬頃まで成虫が見られる。

松藻虫(マツモムシ)

たぶん硫黄色走蜘蛛(イオウイロハシリクモ)

大二紋烏羽玉米搗虫(オオフタモンヌバタマコメツキムシ)。「ぬばたま」は黒や夜にかかる枕詞。枯れ木に擬態しているのでしょうか?



沢蟹(サワガニ)、完全陸生のカニで、卵を海に放卵しにいくことなく、一生を内陸の川でくらす。幼生は卵の中で変態し、孵化したときにはカニの姿をしている。稚児カニは、しばらくの間、親カニに養育される。


小蟷螂(コカマキリ)鎌に黒い模様があるのが小蟷螂の特徴。

大塩辛蜻蛉(オオシオカラトンボ)、塩辛蜻蛉との違いは、①複眼が黒い、②翅の先が黒い、③腹部の先の黒色部分は短い、④翅の付け根が黒い。塩辛という名前は、成熟すると胸の部分に、灰白色の粉が付くのが塩がふいたみたいにみえることからという。

バナナ虫こと、褄黒大横這(ツマクロオオヨコバイ)

蟷螂(カマキリ)

灰色源五郎(ハイイロゲンゴロウ)

地名は「水取鬼灯」という、鬼灯というのは、沼底に落ち葉が堆積して、バクテリアの活動で還元状態で嫌気発酵したときに、メタンガスや硫化水素ガスといった燃えやすいガスを発生するが、これが実際に燃えていたのではないかと思われる。

水取の地名は、東大寺二月堂修二会のお水取り神事のときに使う竹でできた巨大松明の竹を、この地域から切り出して届けていることに由来するという。毎年、2月11日の早朝に、周囲20cm、重さ100㎏もある根付きで7本掘り起し、観音寺で安全祈願の「竹寄進」の法要をした後に、奈良の黒髪山まで車で運ばれ、そこからは旧奈良街道を人力で担がれて東大寺まで運ばれていくという。

●見つけた生きもの:88種類

①水生昆虫(成虫):10種類
姫ガムシ・灰色ゲンゴロウ・松藻虫・子負虫・小水虫・小ちび水虫・大アメンボウ・並アメンボウ・芥子肩広アメンボウ・縞アメンボウ

②水生昆虫(幼虫):7種類
早苗トンボのヤゴ・塩辛トンボのヤゴ・ヘビトンボのヤゴ・ガガンボの幼虫・ユスリカの幼虫・花アブの幼虫・ボウフラ

③トンボ(成虫):5種類
塩辛トンボ・大塩辛トンボ・麦わらトンボ・リスアカネ・青紋糸トンボ

④ハチの仲間:3種類
丸花ハチの仲間・髭長黒胸ハチ・小繭ハチの仲間のマユ

⑤ハエの仲間:1 種類
家ハエの仲間

⑥アリの仲間:3種類
姫アリの仲間・網目アリの仲間・アメイロアリの仲間

⑦バッタの仲間:8種類
カマキリ・小カマキリ・コウロギ・ツユムシ・クサキリ・小翅イナゴ・オケラ・菱バッタ

⑧カメムシの仲間:5種類
タデ丸カメムシ・腹広カメムシ・腹広カメムシの幼体・丸白星カメムシ・大カメムシ

⑨葉虫の仲間:4種類
四ツ星ハムシ・髭長ハムシの仲間・髭長瑠璃丸のみハムシ・亀甲ハムシ

⑩その他昆虫:5種類
大二紋ウバタマ米搗き虫・大わらじ貝殻虫・後星青歩行虫・ハネカクシの仲間・コガネムシ

⑪蝶・蛾の仲間(成虫):4種類
小黄まだらセセリチョウ・蛇の目チョウ・北黄チョウ・大薄紅トガリ

⑫蝶・蛾の仲間(幼虫):4種類
一文字セセリチョウの幼虫・尺蛾の幼虫・シロチョウの幼虫・毒蛾の仲間の幼虫

⑬両生類:4種類
日本雨蛙・シュレーゲル青蛙・沼蛙・殿様蛙

⑭爬虫類:2種類
日本カナヘビ・ヘビの卵

⑮クモの仲間:13種類
長小金クモ・女郎クモ・黄腹子守クモ・菊月子守クモ・デーニッツ蠅獲りクモ・白金居候クモ・笹クモ・花クモ・闇色蟹クモ・小草クモ・脚長クモ・中型白金クモ・硫黄色走りクモ

⑯甲殻類:3種類
アメリカザリガニ・ヨシエビ・沢蟹

⑰環形生物:1種類
イトミミズ

⑱その他生きもの:3種類
ダンゴムシ・トビムシ・宝ダニ

⑲貝類:3種類
カワニナ・タニシ・逆巻貝

合計88種類

0 件のコメント:

コメントを投稿